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チャリで石垣島めぐり

Ishigaki_012Ishigaki_01110 月 13 日。竹富島の夜の疲れが残っていたのか、前日比較的早く寝たのに起きたのは 7 時半頃。もっとも日本の西端に近い場所ですから、日が昇るのも遅いので致し方ないところもあるかと。この日は自転車で石垣島(の一部)を走ることに。

これまでの島はあまりにも小さく、fujaata にとって自転車で回るには非常にあっけないものでした。しかし、沖縄県 3 番目の大きさを誇る石垣島はそんなことはありません。いや、でかい。さすがに一日で自転車で回るのは不可能です。今回は石垣島でもっとも有名な観光地川平湾を中心としたルートを回ることにしました。計画ではおよそ 60km 前後の距離。浜名湖一周だと思えば楽勝です。いや、楽勝のハズ。

Ishigaki_013ルートを調べたり装備らしきものを点検したりと何だかんだ準備をして 9:30 頃に宿を出発。朝食を調達していなかったので途中のコンビニで調達することに。九州、沖縄のコンビニといえばやっぱり「ポプラ」でしょう。そういえば今回の旅行初のコンビニ飯。そうです、石垣島にはコンビニがあるのです。それも結構な数。せっかく食べるコンビニ飯ですからやはりその土地のものを食べてナンボってもんです。買ったのはカラマヨカレーポークとお好みサンドとかかれた 2 種類の「おにぎり」と、具志堅パンという沖縄な名前のメーカのチョコチップメロン、あとは野菜ジュース、こちらは本州でもおなじみのグリコ製。

沖縄でいうところのポークとはポーク・ソーセージのこと。ポークたまごと言えば焼いたポーク・ソーセージと卵焼きの定番の朝食メニュー。お好みサンドはまさにこのポークたまごをご飯で挟んで海苔で巻いたおにぎり。カラマヨカレーポークはカレー味の衣で包んだポークにからしマヨネーズを塗ったものをご飯で挟んで海苔で巻いたおにぎり。味は全く裏切られる事無く想像通りの味。チョコチップメロンはいわずもがなのメロンパンにチョコチップがまぶしてあるアレですが、パン生地が黒糖パンになっているあたりがこちらっぽい感じ。これらを真喜良小学校前の海の見える公園で食べました。

のんびりしていたら 10:30。さっさと行かないと日が暮れてしまいます。前日夕方向かった観音崎までは楽勝です。が、その後急に住宅は無くなり海岸沿いのリゾート地帯へ突入です。そして住宅が無くなったと思ったらダラダラと up and down が続く道。このときは想像もしませんでしたが、この先ひたすら登り下りの繰り返しだったのでした。そしてこのあたりはまだまだ何て言うこと無かったというのは後で気がつくのでした。

Ishigaki_014観音崎から 4km 程道なりに進むとみんさ織のみねや工房が運営する「みんさ織工芸館」に到着。休憩がてらざっと中を見て回り、地図を確認すると目的地の一つである唐人墓を通り過ぎていることが判明。というか唐人墓って観音崎のすぐそばだったのです。迷いましたがせっかく来たのだから見ないのはもったいないと思い引き返すことに。たかが 4km ですから 20 分もあれば戻れるはず。しかしダラダラとは言え up and down が往復 8km 以上加わるわけですから、結構なパワーと時間のロス。

Ishigaki_015唐人墓に着くと他に人は数名しかおらず、観光地にしては静かだと思っていたら甘かった、後からバスでやってきた団体さんが登場。でも、ガイドさんの案内を便乗して聞けるのはラッキー。詳細は省きますが唐人墓はかつて米国人の虐待を受けた中国人の墓。中国風の極彩色で彩られており、装飾も龍や中国の民族服を着た人々があしらわれています。海の見える静かな丘に豪華絢爛、墓とは思えないような賑やかさ。その対比が何とも印象的です。敷地内には戦争の歴史を刻んだ碑がいくつか建てられていました。

しばし唐人墓を見た後、再度同じコースを北上。みんさ織工芸館を再び過ぎて今度は一路御神崎(おがんざき)を目指します。名蔵湾を左手に名蔵大橋を渡ると左手に屋良部岳が見えてきます。この屋良部岳の北側が目指す御神崎です。屋良部岳は思ったより高さがあり、標高 217m あるそうです。このため周囲の道もかなりの傾斜を持っていて、登っては下り、登っては下りの繰り返し。予想外に苦しい道のりとなりました。地図もまともなものはありませんから、途中から意図したコースと別の道を走ることに。本当は屋良部岳の南側を通り西を回って御神崎へ行くつもりだったのですが、途中から北上してしまい東回りで御神崎へ入ってしまいました。

Ishigaki_018Ishigaki_017Ishigaki_019しんどいながらも景色は素晴らしく、走っていて満足感があります。さすがにこれだけの距離と up and down を考えると、ママチャリで走るのは厳しい。普通はレンタカーもしくはレンタバイク、あるいはバスでの観光になると思います。でも、ここでロード用のタイヤを履いた Air Glide の真価が発揮できた感じ。自転車としての走りに満足できます。この走行性能の高さが Bike Friday の自転車の美点。こればかりは他の折りたたみの小径車がかなわないところだと思います。チタン製の、サスペンションを兼ねたトップ・チューブは確実に効果を発揮しており、疲労の軽減に役立っています。それからこういう up and down のあるコースはフロント・トリプルのギヤのありがたさを感じます。折り畳み自転車でフロント・トリプル (前のギヤが 3 段になっている) という仕様も非常に珍しいと思います。普通はギヤ版が増えると重量が増えるだけなのであまり歓迎されませんし、ましてや折り畳んで持ち運ぶ自転車は軽い方がいいに決まっています。でも、折り畳んで運べて「どこでも走れる」というのも一つのあり方だと思います。Air Glide はタイヤを換えればちょっとした Off Load だって走れますから。
欲を言えばフロントのアウター(一番大きなギヤ)の歯数を 60T 以上にしたいところ。現在の構成は下から 34T - 48T - 57T という変則的な構成。これは変速対応のギヤ版で手に入る最大のモノが 57T だったからです。フロント・シングルだったら 61T があるようですが...。38T - 50T - 61T とか 40T - 51T - 62T といった構成に出来たらいいんですけどね。このあたり、もしご存じの方がいらっしゃいましたら是非教えてください。

Ishigaki_020いい加減疲れた頃に御神崎入り口に到着、したのはいいのですが、目の前の道はゲッソリするくらいの急斜面。看板によれば御神崎へ行くためにこの先 600m 程行く必要があるようです。ここまで来て行かないなんて話は無いので、チャリに跨り目的地を目指します。これでも登りは得意な方なので無事登り切ることができました。


Ishigaki_021Ishigaki_022Ishigaki_023いやしかし、良いじゃないですか御神崎、絶景です。灯台のある丘から切り立った岩場の岬がとても良い雰囲気です。ついつい夢中になって写真を撮ってしまいました。fujaata の写真の腕前ではその立体感が表現できず、素晴らしい風景を伝えられないのが残念なところ。いや、伝えられないのは風景だけじゃありません。海の音、山の音、鳥の鳴き声などなど、写真では絶対に残せません。風のあたる感触、日の照りつける感触、空気の匂いはビデオでも伝えることはできません。fujaata は一応音屋なので特に音は結構意識してしまいます。よく「田舎は静かで良い」なんて言いますが、実は物理的にはそんなに静かではないこともあります。海辺の波の音、木が風に揺れる音は結構な大きさがあります。場合によっては会社の事務所より大きいかも知れません。でも心地よいかどうかは別。大きさがどうの、周波数成分がどうのでは言い表せない世界ですね。

Ishigaki_025Ishigaki_024しばらくその辺を探索して御神崎を後に。今度は屋良部岳を西から南に抜けるコースを選択。しかしこれもまた厳しい登り下りの連続。フラフラになりながら登ると一気に視界が開けてしばらく下り、また登りになることの繰り返し。次の目的地川平へ向かう道との合流点 (崎枝) にたどり着くまで 7 ~ 8km のはずですが、とても遠くに感じました。

崎枝から川平湾の見える川平公園までは地図上で 5km 程のはず、そんなに遠くはないと思われるのですが、山あり谷ありは相変わらず。遅い朝食だったとは言え 13:30 はとっくに過ぎていますから、ぼちぼち燃料切れの雰囲気。何とか川平湾近くまで来たところで底地ビーチの案内が見えます。川平湾と陸地を挟んで反対側に海水浴場があるのです。ここまで来たのだから見ておくことにしました。案内では 1.5km、海辺だからとりあえずは若干下るだけだと甘く見たのがいけなかった。このビーチへ行くためにまたしても丘を一つ超える必要があったのです。もうゲッソリ。いや、考えてみればそんなに厳しいコースでは無いのですが、浜松の真夏同様の炎天下でこぎ続けているので体力の消耗が激しいのです。

Ishigaki_026川平ロータリーから底地ビーチ方面へ。この川平ロータリー周辺には民家や消防署、郵便局、ロータリーの中央には鎮守もありますが、ビックリしたのは普通に 3 階建て鉄筋のアパートが周辺にいくつもあること。石垣市内ならまだわかるのですが、この辺で普通に生活するという感覚が fujaata には想像できません。近所にスーパーがあるわけでも、商店街があるわけでもありませんから。


Ishigaki_027Ishigaki_028何とか底地ビーチに到着。白い砂浜と青い海。まさしく八重山の海です。やっぱりきれい。海のそばの林の木が茶色くなっているのは紅葉しているからでは無く、台風 13 号によって吹き付けられた海水のせいで立ち枯れしているから。いつもならこの時期も青々としているそうです。


来た道を引き返し、今度は川平湾へ。川平湾は養殖の黒真珠で有名な場所。小さな島が浮かぶ静かな入り江です。山の緑と海の深い青、白い砂浜のコントラストが印象的なだけでなく、海に浮かぶ小さな島や岩場が何とも言えない風景のアクセントになっています。ガイド・ブックを見れば必ず出ている写真で見慣れた風景なのに、実際に見てみるとまた格別。これも言葉で表現するのは困難です。Ishigaki_029Ishigaki_030Ishigaki_031Ishigaki_032Ishigaki_033

美しい景色も空腹には勝てず、時計を見るとすでに 15:00。昼ご飯にしては遅すぎますが、川平公園脇にある川平ガーデンでグルクンそばを食べました。グルクンっていうのは沖縄県の県魚にも指定されている白身魚。これの天ぷらが載っている八重山そばです。八重山そばは島とうがらしをかけて食べるとおいしい。Ishigaki_034Ishigaki_035Ishigaki_036食後は売店にてシークワァーサー・ジュースを飲んでしばし休憩。炎天下の疲労時はやっぱりビタミン C でしょう。この酸味がすごく効く感じ。感じだけだけど。だらだらしていても仕方がないので自販機でお茶を補充して出発。

次の目的地は川平湾の向かい側の於茂登岳を越えたところにある底原ダム。別にダムが見たかったわけでは無いのですが、距離とルート上そこに寄るのが手頃だと思われたから。川平湾を迂回して山の中腹のトンネルを抜けていくことになります。まだまだ先は長い。このペースで帰れるのだろうか。

少しペースを上げて沿岸沿いの国道 79 号線をひたすら走り続けます。相変わらず up and down は続くけど御神崎へのコースよりはかなりマシ。見通しが良く、道も良いのでペースを上げられるのも良かった。左手に海、右手に山を見ながら 10km 程走ると米原にさしかかります。ここで天然記念物の八重山椰子の群落の案内が目に入りました。高さ 10m にもなる八重山椰子が群落で自生している場所は珍しいらしい。先を急ぎたいところですが、これも見ておかないとあとで後悔しそうだったのでとりあえず行ってみることに。600m ほど山の方へ登ったところにそれはありました。

Ishigaki_038Ishigaki_037ここも台風の被害を受けていて何本かの椰子は倒れていましたが、確かにそびえ立つ椰子の木が群生しています。ただ、地上では目の前に見えるのは椰子の木の幹ばかりで、上を見ないとそれが椰子だとわからないこと。それから貴重なのはわかるのですが、当然ながらぱっと見ただの椰子の木なので、それほど「へぇ~」な印象がありません。でも、この状態が貴重な状態だということがわかっただけでも収穫かも知れません。家族連れの観光客が椰子の木の上に八重山コウモリが留まっているのを教えてくれました。結構大きなコウモリです。真っ昼間に実物を見るのは初めてです。

椰子林を後にして再びダムを目指します。すぐ先に山へ向かう道との分岐点があり、そこから於茂登岳を目指します。相当な登りを覚悟したのですが、思ったほど登らず於茂登トンネルが見えてきました。これをくぐれば於茂登岳の向こうへ抜けられます。が、このトンネル予想外に距離があり、しかも暗くてその上路面が水で濡れています。それに多少登りになっていて、暗くて見えにくく、スリップしやすく走るのが恐い。後ろから追突されるかもしれないし。でも、こんな時のためにテール・ランプはもちろん装備しています。Ishigaki_039Ishigaki_040
Ishigaki_041Ishigaki_042トンネルを抜けてもしばらくダラダラ登り。でも景色は一変してまるで登山気分。林道を走っているような気分です。しばらくしてちょっと下り始めたなと思ったらダムの案内板が目に入り、左手に折れるとそこにはダム湖が広がっていました。ダムなんて別に石垣島で見なくても良いのでしょうが、これがなかなか侮れない景色。ダムの堤防まで行くと左手にダム湖、右手には麓に広がる一面の草原と農村風景が広がって、奥の方には石垣島の東の海も見えます。堤防の入り口にシーサーが置かれているあたり、やっぱり沖縄。

この堤防ではどうやら地域の学校のマラソン大会か何かが行われるらしく、先生方と思わしき人達が堤防上に 100m 毎に線を引いていました。そういえばダムの脇には学校の名前の入ったテントが置かれていました。

ここでしばらく写真を撮ったりしていると既に時刻は 17:00。川平湾を出てから 1.5 時間程で寄り道をしつつ、登り下りしながら 15km くらい走っています。走行時は結構なスピードで走ってきたことになります。本当は石垣島の東側で有名な白保の海岸を回ろうと思っていたのですが、相当飛ばさないと日没までに戻るのは厳しい状態。石垣島は離島と違い道路は整備されていますから、街灯が無くて夜は走れないなんてことは無いですが、やはり慣れない場所なので無理はしたくありません。今回は諦めて素直に南下して宮良湾から市街へ戻ることにしました。それでも残りの距離は 15km 以上はあります。ですがここはダム。ここから宮良湾まではなだらかに下るのみです。かなりペースは上がると思われます。

ダムを造るために整備されたのでしょうか、かなり幅広くきれいに舗装された道が延々と続きます。車も少なく下り坂。しかも 180 度開けた視界。今までの苦労が一気に報われたかのような気持ちよさで走れました。10km 程を約 30 分で一気に駆け抜け、大浜海岸に到着。この辺まで来ると街の雰囲気が出てきます。ここは砂浜の海岸ですが、いままでとびきりの景色を見てしまっているのであまり印象には残りませんでした。ゴミもそれなりに散乱している都会の海という感じです。

Ishigaki_043Ishigaki_044残りは 5km 程。日没までにはまだ時間があります。ひたすら街中に向かって走り、空港が近づいてきたあたりで真栄里の海岸にも立ち寄りました。ここは岩場の海岸。先程の大浜海岸とほとんど離れていないのにかなり雰囲気は違います。角度もこちらは南向き。空港のそばだけあって、頭上を飛行機が飛んでいきます。


Ishigaki_045Ishigaki_046いよいよ日も傾いてきたので宿を目指します。残り数 km ですが、翌日那覇へ向かうので空港までの道の下見を兼ねて石垣空港へ。そして石垣空港から宿を目指します。地図上でもそんなに離れているわけでは無かったのですが、実際に走ってみると思ったより近い。これなら 15 分程度で空港のターミナルまでたどり着くことができそうです。途中、島中大騒ぎの八重山商業高校前を通りました。それにしてもやっぱり石垣市内は都会です。このところ急速に内地 (沖縄の人から見るところの北海道から九州あたりの地域) の資本が入って来ているというだけはあります。「UNIQLO」は無いけれど「しまむら」はありますし。

ということで無事日没前に宿であるヤーンブジーナへ戻ってくることができました。戻って荷物を置いたところで外へ出てみると、西やんがカメラを持って出てきて、向かい側の宮良殿内の敷地を見ています。よく見ると先程見た八重山コウモリが「つがい」で騒いでいます。「こんなところで八重山コウモリの交尾を見るなんて初めてだ」と西やんがいっていました。珍しい場面に遭遇したようです。

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