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DENON DCD-1650GL

そういえば、ここに Audio のことを書くのは初めてではないでしょうか。fujaata は小学生のころから Audio 機器に興味があって、現在もミニ・コンポよりはちょいとマシかなくらいのシステムを持っています。いわゆる「Hi-Fi Audio」や「ホーム・シアター」に本当に興味があったのは高校卒業くらいまでで、その後は業務用音響機器に興味が行ってしまったので、今はさほど凝っているわけではありませんけどね。

早い段階から興味があったにも関わらず、実際に自分の機器を手に入れたのは大学入学後。それまでは父が持っていたシステムを何とかして使う(あまり好きに触らせてもらえない)か、父がどこぞから拾ってきた古くて音の悪いミニ・コンポでラジオとカセットを聴くくらいでした。そのかわり Audio 関係の書籍はかなり読んでいました。当時書店に並んでいた雑誌や単行本は大抵目を通していたと思います。

それで、初めて自分のものとして手に入れたまとも(?!)な Audio 装置が DENON 製の CD プレイヤ DCD-1650GL です。ちょうど 14 年前に買いました。ちなみに DENON は現在は「デノン」って読むんですね。購入当時の社名は日本コロムビアでブランド名が「デンオン」でした。もっと昔は「電音」だったんです、正確には日本電気音響。電音のローマ字表記が DENON で、海外ではこれをデノンと呼んでいたようです。最近になって海外に合わせ社名も「デノン」になったようですね。このあたりはデノンのサイトに詳しく書かれています。創立当初からレコード(ソフト)とプレイヤ(ハード)を両方作っている珍しい会社です。

DENON という会社は世界で最も早くディジタル録音機を開発した会社です。また業務用のアナログのレコード・プレイヤ(ターン・テーブル)や CD プレイヤは、業界のデファクト・スタンダードと言っても良い存在で、DCD-1650GL を購入するときも業務機を作っているメーカということがきっかけの一つでもありました。

DCD-1650GL は 1650 シリーズの二代目で、初代 DCD-1650(1650G は色違い) の「特別限定モデル」という位置づけでした。ですので、正確には 1.5 代目というか初代の兄貴分というのが正しいかも知れません。しかし、発売当初「限定」と言っていたのに妙に評判が良かったようで、結局定番モデルになりました。
当時の定価で DCD-1650GL は 99,000 円 (DCD-1650/1650G は 89,800 円) というものですが、ディジタル信号をアナログ信号に変換する D/A コンバータという CD プレイヤの性能を大きく左右する部分にかなりのコストがかかっていました。左右それぞれのチャンネルに 2 基ずつ、合計 4 基の D/A コンバータ IC を使い、変換の精度を上げていました。これは結構な高級機に搭載されていたしくみです。当時 CD プレイヤは入門機が 59,800 円を下回り始めた程度で高級機は 30 万円以上していましたから、売値の割に金がかかったモデルだったのです。特に限定と銘打った 1650GL は更にアナログ回路周辺に上位機種のパーツが投入され、外装にアルミ押し出し材が使われ、足は防振インシュレータが付けられ、しかも超高級オーディオ・システムか業務機以外では滅多にお目にかからないバランス出力端子(キャノン端子)がついています。ディスクを載せるトレイもプラスチックむき出しでは無く特別な塗装がされています。本体の両側に付けられた木の板(サイド・パッドという)はプラスチックのハッタリでは無く、表面は張り物であるものの本当に木で出来ています。ベース・モデルの DCD-1650/1650G との価格差は 1 万円足らずだったのですから、いかにお買い得品だったかがわかると思います。

高級なシステムや業務用途も想定したバランス出力端子があるくらいなので、音は当時としては価格以上のものがありました。発売から 14 年、さすがに世間の D/A コンバータも進化し安くても高精度なものが出てきていますので、今ではもっと安くて良い音がするプレイヤは存在しますが、決して悪い音ではありません。特にオーディオに興味のない方だったら充分良い音だと感じると思います。また外装や構造部品も良くできているので、CD ドライブ (CD トランスポート) としても十分に使えます。この場合、音の良い外部の D/A コンバータや性能の良い AV アンプにディジタル接続すれば、最新のプレイヤと同等になります。

CD だけ再生するならまだまだ現役で使えますが、SACD や DVD-Audio といった新しいメディアは当然再生できません。発売当時 CD-R なんてものはありませんでしたから CD-R は上手く再生できないものもあります。そういう意味ではそろそろ買い換えかなとも思うのですが、そうなっても別なところで活用すると思います。自分にとっては初めてのオーディオ装置で愛着もありますからね。

余談ながらこのプレイヤ、買った当時「日本コロムビア(すなわち DENON)」製のとある手持ちの CD が再生できなかったのです。DENON 製のプレイヤで DENON の CD が再生できないのはちょっとどうかと思いましたが、修理対応はとても良かった記憶があります。わざわざ自宅まで出向いてくれ、その場でピックアップ交換してくれたのですが一瞬良かったものの何となく怪しくサービス・センター持ち帰りとなりました。その後も原因がつかめず(症状が出なかった)多少時間がかかったのですが、徹底して調べてくれきちんと直してくれました。ありがちなのが「症状が出ないのでお返しします」ってパターンですが、そうではなかったところに感心しました。サービスの現場が放送用機器の厳しい対応を求められていることが関係しているかなと思いました。これ以降現在まで大きな故障無く働いてくれています。

また DENON はアナログ・レコード・プレイヤなどの過去の製品をレストアするサービスも始めました。今から 30 年以上前の製品も対象になっているようです。こういうサービスはあまり利益になるとは思えませんが、もう修理はおろか代替製品の入手も難しい製品をきちんとサポートしようとする姿勢には好感が持てます。オーディオ専業メーカの意地が感じられますね。こういう部分は規模の大きな家電メーカや、保証期間だけ正常に動けばいいと考えている通信機器メーカ、オーディオ・メーカでも表面的な流行を追いかけて薄利多売で一時的な利益だけを求めるようなメーカには期待できない部分です。

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コメント

Hello,
I have the Denon DCD-1650GL.

Do you have the service manual?

wsjoe

投稿: joe | 2009年10月 7日 (水曜日) 03:49

Hello, joe,

I'm sorry, I don't have the service manual.

fujaata

投稿: fujaata | 2009年10月 8日 (木曜日) 01:43

 私も就職して初めて買ったあこがれのHi-FiコンポのCDプレーヤーがこれで、今でも使っています。
 最近音がこもり気味で、もう24年にもなるし、最近の機種に乗り換えるかなあと少し調べていましたが、こちらの記事を読んで、可能ならレストアしてもらって使い続けたいと思いました。
 外装は確かに最近の機種にはない豪華さを感じます。バランス出力端子が装備されていたのは完全に忘れていて、驚いたところです。
 楽しい記事をありがとうございました。

投稿: shun | 2016年9月23日 (金曜日) 16:39

Tôi muốn biết thông số kỹ thuật của cd denon 1650 gl

投稿: pham van thang | 2017年3月 2日 (木曜日) 00:06

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