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YSL-8420G

Ysl8420g_1fujaata は中学生のころから Trombone を吹いているのですが、今使っている楽器はちょうど 20 年前に買った YAMAHA 製の表題の型番のものです。ベルの大きさが 8.5 inch で、管の太さがいわゆる「太管」と呼ばれるサイズのもの。基本的にはオーケストラやクラシカルな曲を演奏する吹奏楽向けに作られた楽器です。金管楽器はベルに使う金属の材質で音色や吹き心地が変わりますが、この楽器は一般的な黄色の真鍮(イエロー・ブラス)よりちょっと銅の割合が多いゴールド・ブラスという材質が使われており、ベルの色が若干赤っぽい色になってます。

買った当時 fujaata は中学 2 年生。冬休み明けに手にしたのを覚えています。学校で使っていた楽器が YAMAHA 製だったし、所属していた部活では輸入品を使っているような人はいませんでしたから YAMAHA でいいんじゃない、って決めたものです。今考えれば楽器選びとしては安直な感じもしますが、楽器を吹き始めて 2 年足らずの中学生には当たらずとも遠からずの選択だったと思います。
あれから 20 年、使い方に波はあるもののこれ一本をずっと使い続けています。趣味で演奏活動を続けている人ならば、20 年もやっていれば数本楽器を買い換えている人が多いと思います。これまで fujaata が買い換えなかったのは、特に買い換える必要性を感じなかったというのが大きな理由です。もちろん他メーカや新しい楽器に興味はありますけどね。

この楽器、「YAMAHA 製にしては」癖があって、高域はかなりの抵抗感があります。逆に低域の鳴りの良さは特筆モノ。いまいちなバス・トロンボーンよりよっぽど良く鳴ります。クリニック等でプロに吹いてもらったことも何度かあるのですが、「YAMAHA っぽくない」と言われることしばしば。かつては一般的に YAMAHA の楽器は良くも悪くも癖が無く、音程は正確、だけどおもしろくないと言われていました、この楽器はそうでもなかったみたいです。といっても基本的には YAMAHA の楽器ですから、他社製のような独特の音色や吹奏感ではありません。個人的には変に楽器固有の音色があるよりストレートで、自分で音色は作り込むのが筋だと思っているので、そういう意味では性分に合っている楽器だと思っています。

低域が良く鳴るのは良いのですが、fujaata はこれまでどちらかといえば 1st part を吹くことが多かったので、そういう意味ではキツイ楽器でもあります。しかも使っているマウス・ピースは YAMAHA 製の 52 番という口径の大きなもの。口径が大きいと息の量がたくさん使えれば豊かな音がしますが、高域は辛くなる方向にあります。普通あんまりこういう場面では使いませんが、何故か相性が良くてこれまで使ってきました。お陰様で高域もきっちり吹き込んでも(うるさいけど)簡単には音が歪みません。これが簡単に鳴ってしまう楽器とマウス・ピースの組み合わせだとあっさり音が割れちゃうので、ff の響きに余裕が無くなります。また吹き込まないと鳴らないかと言えばそうでもなく、小音量のコントロールも難しくありません。じゃぁ、他と比べてめちゃくちゃ良い楽器なのか、といえばそんなことも無くて、ほどほど満足できるレベルに収まっているというのが正直なところです。

しかし 20 年、それも結構な頻度で使っていると、さすがに傷みが目立つようになってきています。一見 20 年も使っているようには見えないのですが、塗装やメッキのはがれや錆はもちろん、小さな凹みや歪みが無数にできています。また塗装が剥げた部分の金属が腐食して削れてしまっている部分もあります。ここは早く対策する必要があります。

Ysl8420g_2Ysl8420g_3一般的にはプロ/アマ問わず 20 年も同じ楽器をまともに使い続けていれば、一度は完全なオーバー・ホールに出して、新品同様に修復してもらうことが多いと思います。ただ、このオーバー・ホールを完全に行うには、高い技術を持った技術者に頼めるかどうかで仕上がりが変わってしまい、しかも費用は同じ楽器が新品で買えてしまうほどかかる(場合によってはそれ以上かかる)場合があります。それゆえオーバー・ホールに出すか、新品を買うかというのは大きな判断の分かれ目となります。

家電なら素直に買い換えれば良いのですが、工業製品とはいえ楽器は想像以上に個体差が大きいものです。今手にしているものが気に入っているなら、それと同等なものを手に入れることは一般的には容易ではありません。意図的に変えたいのであれば別ですが、今までの音や吹奏感を求めるのであれば、使っている楽器を修理して使う他無いのです。新しい楽器になれば、それに慣れてコントロール出来るようになるまで、それなりの時間と労力が必要です。それにしばらく使ってみないと、本当にその楽器が期待した通りのものかもわかりません。楽器選びってある意味バクチみたいな面があります。

個人的には別な楽器に換えることはアリだと思っています。それが自分に合うのであればそれでも良いのです。一方で今の楽器にさほど不満がないのも事実で、積極的に換える理由もみあたりません。初めて買った楽器であり、20 年も使い続けているので愛着もあります。工業製品としての質が悪くないこともわかっています。
この先どうするかのポイントは、今使っているものよりずっと良いと思える新しい楽器に出会えるかどうか、オーバー・ホールするなら確かな技術者に出会えるかどうか、というところでしょう。幸い浜松は楽器の街ですから、良い技術者に頼むことはできそうです。

買い換えるにしろ、オーバー・ホールを行うにしろ、今の楽器の状態もありますから、ここ 1 ~ 2 年の間に判断したいところです。

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コメント

長年使っていて傷みが出てくると買い換えたくなるね。
でも楽器って愛着もあるしね。
買い換えたら吹き心地いいかもしれないし。
悩みどころだね。

私のは買った時^-^;ってくらい物凄い抵抗感がある楽器でした。息が押し返されるくらいの。
型番ごとに1本ずつしか試奏しなかったのがいけなかった。買った時は後悔したけど今になってみたら抵抗はこの位でよかったのかなって思う。
当たりだったかどうかって意外と先まで分からないものだね。
納得して買ってください。

投稿: osaru | 2006年4月12日 (水曜日) 12:48

そうなんだよね。買うのはお金で何とかなるけど、本当に合うかどうかはわからないからね。でも大きく違うことは無いし、自分が楽器に合わせちゃうところもあるからめちゃくちゃ外れることも無いとは思う。それにプロじゃないから商売道具でも無いので、生活に影響することもないし。(笑)

でも、プロは凄いね。我々が見たら「もう寿命でしょ」って思えるような楽器でも、それでなくちゃダメなら中古車一台買えるじゃないってくらいお金かけても直すからね。やはり商売道具って言うのは違うもんだね。

投稿: fujaata | 2006年4月12日 (水曜日) 23:36

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